タロットは「当てる」ものじゃないんです
「占いって、当たるんですか?」
鑑定をしていると、いちばん多く聞かれる質問かもしれません。そのたびに私は、少しだけ立ち止まってこうお伝えします。「当てにいく占いではないんですよ」と。
タロットのカードは、未来を予言する魔法の道具ではありません。私はカードを、いまのあなたの心を映す鏡だと思っています。同じカードでも、そのとき何に悩み、何を大切にしているかで、浮かび上がってくる意味は変わります。
たとえば「これから転職すべきか」で迷っている方がいたとします。カードは「YES」や「NO」を教えてはくれません。けれど、めくられた一枚を一緒に眺めていくうちに、「本当は、いまの職場でやり残したことがある気がする」とか、「不安なのは環境じゃなくて、自分の気持ちのほうだった」とか——ご本人の中にあった声が、そっと形になって出てくることがあります。
答えは、いつもあなたの中にあります。私の役割は、それを外から授けることではなく、あなたが自分の声に耳を澄ませるのを、隣で手伝うことです。
だから鑑定のあと、多くの方がこう言ってくださいます。「当ててもらったというより、自分の気持ちが整理できました」と。それでいいんです。占いは、これからをあなたのペースで歩いていくための、小さな確認の時間なのですから。